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工房うるわ(URUWA)の石つれづれ

採集から加工販売まで行う管理人の石(鉱物)あれこれ
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読書「美」

最近「美 見えないものをみるということ」という本を読みました。

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著者は福原 義春さんで資生堂の社長をされていた方です。

主に日本の美意識に焦点を合わせて書かれた本ですが
偏りのない視点でそのツボを押さえているなと感じました。

福原さんの文章が違和感なくすっと入ってくるのは
お客様の立場に立って物事を考える
企業人としての経験と視点をお持ちだからかなと思いました。

人間というのは本質的なところではほとんど変わっていない・・・
だからその原点である自然に触れることで
人は本来持っていた豊かな感性を取り戻せる・・・
そう繰り返し述べられていました。


作り手として座右に置いておきたい文章がありました。

「人間の遠い祖先は、魂を込めて道具を作っていた。ものづくりの分業化が始まり経済社会が誕生する前は、縄文式土器にしても衣服にしても、合理的機能や使用価値を超越した、美しい装飾が施されていたものだ。その頃の道具やものは、作った人のアイデンティティや魂と一致していたのだろうと想像する。
ところが既に書いてきたように、量産化、均一化が進む中で、道具は機能優先、性能優先のものとなり、美しさは二の次になっていった。

いま作られているものに、いいものがまったくないというわけではない。ただ創造されているものの数に比べると、完成度の高いもの、美しさのあるものが少ないのではないかという気がするのだ。」


恥ずかしながらこの本で「衒学的」(pedantic) という言葉を初めて知りました。
「美」とはおそらくその対極にある言葉で

もっと慎ましく
それでいてもっとダイナミックなものではないか?

自らを省みるきっかけとなり
新しい未来が開けたと感じる本でした。

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