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工房うるわ(URUWA)の石つれづれ

採集から加工販売まで行う管理人の石(鉱物)あれこれ
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建材はないでしょう!

昨日のロシア翡翠の作品の一つは
800番まで磨いてみたところで
やっぱり形が気に食わないということでやり直しすることに・・・

細かいところを長時間やすりがけしたあとだったので
かなりの時間と体力をロスしてしまい落ち込んでいます。

でも制作はこんなことの繰り返しですね〜

ロシア美人にいっぱい金をつぎ込んだのに
お持ち帰りできなかった気分です(笑)




そういえば昨日のブログの話ですけど

鳥取・・・建材

その後の会話でフォローが入っていたみたいですが
それにしてもひどい!

鳥取とは若桜翡翠と呼ばれるものをさすと思われますが
最近5キロほどのものを知り合いから譲っていただきました!
PB227534.jpg
昔はラベンダーの綺麗なものがあったみたいですが
今はほとんど見かけません。
これでも青が全体的に入っていて良いものだと思っています。

この色味は糸魚川にはないものですし
光の透過はありませんが堅牢な感じの面白い翡翠だと思います。
(堅牢?やっぱり建材向きw)
黒いルチルとか暗緑色の緑泥石(蛇紋石?)が良く混じっているので
使い方が難しい翡翠でもあるのですが・・・

↓以前に作った若桜翡翠のミニ大珠を出品しています。
工房うるわショップ





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お宝みっけたよ

翡翠を求めて海辺や川を歩いていると
縄文人も同じように翡翠を探して、こんな風に歩いていたのかな〜なんて思います。

縄文時代の大珠や勾玉を見ていると
縄文人も同じように翡翠を特別で美しいものだと感じていたんだな〜と思います。


何千年も前の人と気持ちがつながっているって
凄いことだと思いませんか?



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さて先日1日だけ行った糸魚川で
糸魚川石入りの翡翠を見つけました。
PB237577.jpg

3年前にも見つけたことがあるんですが
そのときは、色が薄くしかもわずかな部分にしか入っていませんでした。
IMG_4830 2
↑3年前の糸魚川石入り翡翠 100キロくらいあった

今回のものは、なかなか色もはっきりしていて
かなりリッチに入っているようです!
PB237581.jpg
私は鉱物マニアでもあるので、こういうレアなものは嬉しいのですが・・・
作家としては微妙・・・翠とかラベンダーとかとりたかったな〜

糸魚川石ってストロンチウムの珪酸塩鉱物なんですが
含水鉱物だけあって硬度はやや低め・・・
でも5から5.5はあるみたいだから加工してもなんとかなりそう。
そのうち糸魚川石入り翡翠のレアな作品ができるかもしれません!!!

ショップも少しづつ充実させております!

工房うるわ

秋晴れのなか

先日、素晴らしい秋晴れのなか
東京国立博物館で「フランス人間国宝展」と
東京藝術大学美術館にて「皇室の彩(いろどり) 百年前の文化プロジェクト」を見てきました。

IMG_3248.jpg
技の粋を尽くした優れた工芸・美術作品の数々
なかでも敬愛する横山大観先生、上村松園先生の日本画を見ることができて良かったです。

あまり時間がなかったのですが
東京国立博物館の常設展では思いがけず縄文時代の工芸品も見ることができました。

大珠・玉斧の数々。
なかには素晴らしいロウカン翠の入ったものもありました。
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IMG_3263.jpg
国の重要文化財の玉斧
もともとは実用品だった「斧」ですが
それを貴重な翡翠で制作したということは
その形や存在そのものに美しさや意味を見いだしたという事なのでしょう。

縄文時代の大珠は自然の石の形をそのまま活かしたと考えられるものが多いです。
加工技術が未熟だったという解釈をすることもできるかもしれませんが・・・
私は、縄文の人が翡翠などの石そのものに価値があり美しいと感じていた証だと思っています。

そして「形」にはあまりこだわらない寛容な心があったのだと思っています。
そんな人と人がそして人と自然がもっと近しかった頃のやわらかな心は
きっと現代までずっとどこかで受け継がれていると思うのです。


IMG_3266.jpg
弥生時代の勾玉からは人間の意図をより明確に感じとることができます。
それにしてもめったにお目にかかれないかなり質の良い翡翠ですね。

翡翠あれこれ5

さて先日オンファス輝石の話題が出たので
手持ちの翡翠の中のオンファス輝石を紹介します。

P9076133.jpg
翡翠 Jade 採集品
新潟県糸魚川市青海川上流 FoV=50mm
白い翡翠の中にぽつぽつと緑色のオンファス輝石が入るタイプです。
こういうのは割とよくみかけます。


P9076131.jpg
翡翠 Jade 採集品
新潟県糸魚川市青海川上流金山谷 FoV=50mm
上のものと同じタイプですが、なんと結晶長が10mmに及ぶものがありました。


P9076146.jpg
翡翠 Jade 採集品
新潟県糸魚川市青海川上流 FoV=50mm
透明度の高い緑です。
ヒビが多くて加工はできませんが「宝石質」といえるものですね~
オンファスとはギリシャ語で「未熟なぶどう」を意味するそうですが、確かにこんな色のぶどうもありそうです。


P9076150.jpg
翡翠 Jade 採集品
新潟県糸魚川市青海川上流 FoV=70mm
風化面を割ってみると全体が緑でした!

P9076124.jpg
翡翠 Jade 採集品
新潟県糸魚川市青海川上流 FoV=80mm
色が濃くてかなり粗粒です。
ほぼすべてがオンファス輝石からなる翡翠です。

P9086196.jpg
翡翠 Jade 採集品
新潟県糸魚川市青海川上流 FoV=50mm
黒色翡翠に接した部分には、美しい緑色が出ることが多いように思えますが
このあたりの成因も興味深いですね。
透明感がすごくてロウカン質と言えるのですが・・・なんせその部分が小さいので標本用です。



最後に頂き物ですがミャンマーのオンファス輝石です。
P9096245.jpg
オンファス輝石 Omphacite (Ca,Na)(Mg,Fe,Al,Fe)Si2O6 恵与品
Kachin State, Myanmar FoV=85mm
とても鮮やかな緑色で、コスモクロア輝石のように見える部分もありますが、
多くは透明感のある緑なので、ラベルを信じてオンファス輝石で良いのかなと思います。
(コスモクロア輝石はあまり透明感がないことが多いとのこと。)
このくらい鮮やかだと、含クロムオンファス輝石となっているかもしれません。
黒っぽく見える部分はおそらく角閃石でしょう。
右のものは結晶が緻密なタイプです。
金山谷でも、このくらい鮮やかな色のものがあるようですが、なかなか入手できないですね〜

そういえば、青翡翠の色のもとである、青のオンファス輝石を忘れていました!
また今度の機会にしたいと思います。

翡翠あれこれ4

糸魚川の翡翠の緑色部分は、鉄を含むオンファス輝石であるという説は、今では広く知られているようです。
ただ、前回紹介した翡翠のように角閃石(緑色の場合はアクチノ閃石の場合が多い)によって緑の模様が入る場合もあります。

それから緑色の翡翠はオンファス輝石だから厳密には翡翠ではない、という言い方をする人もいますが、普通はオンファス輝石も翡翠の一部と考えて良いものです。「翡翠」という言葉と、鉱物学で定義される「翡翠輝石」という言葉がイコールにならないことが、様々な混乱を招いています。

またよく言われているのが、ミャンマーの緑色翡翠はクロムが発色の原因だが、糸魚川のものは鉄によるという説ですが・・・
糸魚川の鮮やかな緑色翡翠の中には、分析すると鉄だけでなく微量のクロムが出るものもあるみたいですし、ミャンマー産翡翠でもクロムでなく鉄によって発色しているものもあるようです。
いずれにしても、色がとても鮮やかなものはクロムが関わっている可能性が高いとのことで、糸魚川翡翠の中にもコスモクロア輝石というクロムがとても多い輝石類が見つかっているようです。

※糸魚川のコスモクロア輝石については、角閃石中にでるもの(廣川標本が特に有名)、翡翠に入ったもの、ロジン岩にでるものの3パターンがあるとのことです。

そんな鮮やかな翡翠は滅多に見つからないので、今回は、これは鉄の入ったオンファス輝石による発色だろうなと思われる翡翠を紹介します。

P9076164.jpg
翡翠(オンファス輝石岩) Jade(omphacite) 採集品
新潟県糸魚川市青海川 FoV=90mm

この石はあまりに色が濃く、翡翠らしい結晶も見えなく、しかも帯状の白い部分があり、てっきり石英系の石(チャートや碧玉など)かと思って捨てていたものです。
ですが、あるときなんか違うなという気がして比重を計ってみると、3程度ありました。
非常に緻密で結晶がほとんど見えないタイプですが、改めて高倍率のルーペで見てみると、翡翠らしい質感を観察することができました。白い部分はおそらくペクトライトかぶどう石ではないかと思います。不純物が多いため比重は翡翠の比重(3.2-3.4)より低めですが、石英系の石(2.7)ではありえない値です。

次は浜で拾った石です。
P9096230.jpg
翡翠(オンファス輝石岩) Jade(omphacite) 採集品
新潟県糸魚川市海岸 FoV=70mm

P9096234.jpg
同上(裏面)
この石も非常に緻密で結晶がほぼ見えません。やはり色からして石英系の石かと思いましたが、質感がちょっと違うし、なんとなく風格があると感じました。角閃石による軟玉系の石とはまた違った質感であり、比重が3.2あったので、翡翠の一種であるオンファス輝石で間違いないと思っています。こういった色が濃くて緻密で透明感のないものは、翡翠とは区別してそのまま「オンファス輝石」と呼ぶ人もいるようです。

1枚目のものは青海川産なので、金山谷翡翠の一種のような気もします。しかし2枚目のものは確かに「翡翠」には見えず、一般的な糸魚川翡翠とは別の成因・岩体のものという気もしますが・・・詳しい方いたら教えて下さい。
ただ、日本の他産地の翡翠やグアテマラやアメリカのサンベニト産の翡翠のなかには、こういう雰囲気のものを見たことがあります。




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